ギルがRALLY HOKKAIDO 2連覇、炭山/保井がJSR初代チャンピオンに

2017/09/18


APRC第4戦ラリー北海道(グラベル、北海道帯広市)は9月17日、競技最終日となるレグ2の走行が行われ、2016年のAPRCチャンピオン、ガウラブ・ギル(シュコダ・ファビアR5)が総合優勝を飾った。ギルのラリー北海道制覇は、2年連続3回目。一方、この日を2位でスタートした炭山裕矢/保井隆宏(ファビアR5)は、SS12フィニッシュ後にリタイアしたものの、日本スーパーラリーシリーズ(JSR)初代チャンピオンに輝いた。

この日のルートは、北愛国広場のサービスパークを拠点に7SSの設定。6.12km、13.79km、29.11kmの3SSを2ループした後、スーパーSSで締めくくる構成が予定されていたが、SS14で併催の全日本部門にトラブルが発生した。この影響で、同ステージのリピート走行となるSS17はキャンセルとなった。

前日は、優勝候補のオーレ・クリスチャン・ベイビー/スティグ・スキャルモン(シュコダ・ファビアR5)、ヤリ・ケトマー/ビレ・マニセンマキ(三菱ミラージュ)が立て続けにレグリタイアを喫する大波乱の中、総合首位で折り返したギル。2番手の炭山とは2分半以上の大差をつけて、この日を迎えた。しかし、この日最初のステージで、炭山のマシンにオイル漏れの症状が発生。エンジンにトラブルが拡大することを回避するために、炭山はこのステージを走り切ったところでリタイアを決めた。

これでケトマーのチームメイト、ロベルト・ブロムベルグ/ラルス・アンダーソン(三菱ミラージュ)が2番手に浮上したが、ギルとの差はこの時点で8分。このイベントには、エンジン、サスペンションなど多くの新パーツを投入して臨んでいたギルは、テストも兼ねながら轍の掘れたステージを慎重に走行。今季2勝目をマークし、タイトル争いに望みをつなげた。

「素晴らしい週末だった。完璧なラリーだったよ」とギル。
「この勝利で、選手権争いにも復帰することができた。バトルがなかったのは残念だったが、マシンのテストもたくさんできた。タイヤチョイスも問題なかった。素晴らしいマシンを用意してくれたチームに感謝したい」
最終的に2位でフィニッシュしたブロムベルグとの差は、11分以上にまで開いたが「イージーなラリーなんて、とんでもない。日本のラリーで簡単だったことなんて、一度もないよ(笑)」

協力:RALLYPLUS.NET